愛国学園短期大学

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2020年10月20日

生化学実験を紹介します!!

授業担当は江木と村雲です。

この授業は、三大栄養素である糖質、脂質、たんぱく質の代謝を実験を通じて学びます。今回は、3回目になります糖質について授業を紹介します。

初めに、エネルギー源となる糖質にどのようなのもがあるのかその構造を考えて定性実験を行いました。使用した糖質は、グルコースが多数結合した多糖として、4種類のでんぷん(白玉粉、上新粉、馬鈴薯でんぷん、とうもろこしでんぷん)、単糖が2個結合した二糖として、3種類(ショ糖、トレハロース、マルトース)、単糖として2種類(グルコース、フルクトース)と比較対照としてタンパク質(ゼラチン)についてヨウ素でんぷん反応、フェーリング反応を行いました。

🔶ヨウ素でんぷん反応

 アミロースのらせん構造の多い、上新粉、馬鈴薯でんぷん、とうもろこしでんぷん液は青色になり、らせん構造の少ない白玉粉液は赤紫色になりました。また、顕微鏡でヨウ素を反応させたでんぷん粒も観察しました。

🔶フェーリング反応

還元糖であるグルコース、マルトース、フルクトースにより、フェーリング溶液中の銅が還元され亜酸化銅の赤色沈殿が生じました。

また、還元糖、非還元糖を使ってアミノカルボニル反応を確認しました。

非還元糖のトレハロースを添加して焼成した卵液は変化がありませんでしたが、グルコースを添加して焼成した卵液は褐色になり、好ましい香りを生成しました。この還元糖とアミノ酸の反応をアミノカルボニル反応といい、香気を生成する反応をストレッカー分解といいます。

 

次に、とうもろこしでんぷんとショ糖について硫酸酸を用いて加水分解処理を行いました。分解の過程をヨウ素でんぷん反応、フェーリング反応で観察しました。

1%とうもろこしでんぷん溶液と1%ショ糖を1Mの硫酸で加熱分解しました。ショ糖は、2分間程度の加熱で還元糖であるグルコースとフルクトースに分解されましたが、

とうもろこしでんぷんは、還元糖に変化するのに20~60分間の時間を要しました。

化学的にでんぷんを分解するためには、多くの手間とエネルギーがかかります。来週は、同じとうもろこしでんぷんとショ糖の加水分解を糖質分解酵素であるアミラーゼを使って実験します。ヒトの体の中でおこっている糖質の消化作用を実験にて体験し、優れたそのメカニズムについて学びます。

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